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柿の渋抜き|柿の渋さをなくす方法と原理を知って美味しく食べよう!

柿の渋抜き|柿の渋さをなくす方法と原理を知って美味しく食べよう!

甘くてジューシーな柿は秋の味覚の代表格ですが、中には渋くて食べられないものもありますよね。「せっかくなら渋い柿も美味しく食べたい」「なんとか渋みを抜く方法はないの?」と悩んでいる人も少なくないでしょう。

そこで今回は、柿の渋抜きについて紹介します。渋い柿も、上手に渋抜きすれば美味しく食べることができます。柿の渋抜きの仕組みや、簡単で安全なやり方を分かりやすく解説するので、渋い柿も残さず美味しく食べたい人はぜひ参考にしてくださいね◎


柿の渋さの原因とは?

柿に渋さを感じる原因は、柿に含まれるタンニンという成分です。タンニンは水溶性で、口に入れると舌の上に溶け出るため、渋さを感じます。

また柿には種類があり、完全渋柿、不完全渋柿、完全甘柿、不完全甘柿の4つに分けられます。渋柿と甘柿の大きな違いないは、生でそのまま食べて甘いかどうか。甘柿は熟す過程でタンニンが抜けるためそのままでも甘く、逆に渋柿は熟してもタンニンが抜けず渋いため、干してから食べるのが一般的です。

柿の渋さは種類によって大きく異なり、それぞれ以下のような特性を持っています。

特性 主な品種
完全渋柿 種があってもなくても渋い。渋抜きで甘くできる。 西条、愛宕
不完全渋柿 熟すと種の周りの渋みが抜ける。渋抜きで甘くできる。 刀根早生、平核無
完全甘柿 熟すと種ができなくても渋みが抜ける。 富有、次郎
不完全甘柿 種が多くできると渋みが抜ける。市場には渋抜きしてから出荷される。 西村早生、禅寺丸

柿の種類は、主に果実の形状で見分けることができますが、誤って渋柿を購入してしまった際は、必ず渋抜きをしてから食べましょう。上記の通り、完全渋柿であっても渋抜きをすれば渋さが抜け、美味しく食べることができますよ◎

柿の渋さをなくす方法は?

では柿の渋さをなくすには、具体的にどうすれば良いのでしょうか。ここでは、柿の渋さの原因であるタンニンの性質に触れながら、柿の渋抜きのやり方について詳しく解説します。

特別な道具や難しい作業は必要ないので、渋柿の消費に困っている人はぜひ自宅で実践してみてください!


柿を干して熟成させる方法

渋柿の最もポピュラーな食べ方で、古くから日本人に親しまれているのが「干し柿」です。干し柿とは、生のままでは渋くて食べられない柿を干して熟成させることで渋みを抜き、美味しく食べられるようにしたものです。柿の渋さの原因であるタンニンは、干して熟成させることで変化し、渋みが抜けます。

干し柿は一般的に外に干すイメージですが、実は室内でも作ることができます。室内で作る干し柿の材料と手順は、以下の通りです。

【材料】

  • 渋柿
  • ヒモ(縄や荷造り用のビニールヒモなど)
  • 物干し竿または洗濯用ハンガー

【作り方】

  1. 柿のヘタをできるだけT字型のまま残し、皮をむきます
  2. ヒモを60cmほどの長さに切り、2個1組になるよう両端にヘタを結びつけます
  3. 鍋にお湯を沸騰させ、そのなかに柿を5秒ほどくぐらせて殺菌します
  4. 物干し竿や洗濯用ハンガーに柿どうしがくっつかないようにずらしてかけます
  5. 日当たりと風通しの良い場所に干し、雨の日は雨が当たらない場所に移動させます
  6. 1週間ほどで外皮が固くなったら指で押すように軽く揉み、数日おきに繰り返します
  7. 柿の種類や大きさ、気候によりますが、2~3週間ほどで完成です

柿にアルコールや炭酸ガスなどを加える方法

渋柿を干さずに生で食べたい場合は、焼酎やドライアイスを使って渋抜きするのがおすすめです。タンニンは干して熟成させる以外に、アセトアルデヒドという物質と合わさることで渋みが抜ける性質を持っています。

アセトアルデヒドはアルコールや炭酸ガスを使うことで発生するため、自宅で実践する場合は比較的入手しやすい焼酎やドライアイスを用いるのがおすすめというわけです◎

焼酎を使う場合は、柿のヘタの部分に焼酎を付けてポリ袋などに入れ、1~2週間待ちます。長期間放置すると柔らかくなり過ぎるので、1週間ほど経ったら味見をして渋さが抜けているかチェックしましょう。

ドライアイスを使う場合は、新聞紙にドライアイスを包み、柿と一緒にポリ袋に入れます。このとき、空気をしっかりと抜くのがポイントです。こうすることで柿の中にアルコールとアセトアルデヒドの両方が発生し、4日ほどで渋みが抜けますよ。

柿の保存方法は?

柿は元々追熟の必要がない果物なので、購入後はできるだけ早く食べきるのがおすすめです。また、渋抜きした後も柿は毎日呼吸をし、エチレンガスを発生させながらどんどん柔らかくなっていきます。そのため、柿は渋抜き後は常温で2~3日程度しか日持ちしません。

しかし、ポイントをおさえて上手に冷蔵保存すれば、柿の美味しさをキープしながら2週間ほど日持ちさせることが可能になります。柿を冷蔵保存する際は、キッチンペーパーで柿のヘタの部分をピッタリと覆い、野菜室で保管しましょう。こうすることで柿の呼吸が抑制され、水分が蒸発するのを防げます。

渋抜きして十分に甘く、柔らかくなった柿は、冷凍保存するのもおすすめです。冷凍保存する際は、保存袋に入れてしっかりと空気を抜き、冷凍庫で保管するだけ。冷凍保存なら、3週間から1カ月ほど日持ちさせることができます。食べるときは常温で30分から1時間程度置き、半解凍させてシャーベット状のまま食べると美味しいですよ◎

まとめ

今回は、柿の渋抜きについて紹介しました。

渋くて食べられない柿は、渋抜きすることで甘く柔らかくなり、生でも美味しく食べることができます。また干して熟成させることで渋みが抜け、外はカリカリ、中はしっとりの甘い干し柿に変身します!
これまで渋柿を食べるのを避けてきた人は、ぜひこの記事で紹介した渋抜きを実践して、美味しく味わいましょう◎

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