柿は秋の味覚の代表ですが、柿を食べると下痢になってしまうという人も少なくないはず。柿を食べると下痢になるのは、柿に含まれるペクチンやソルビトールという成分が原因で、食べすぎには注意が必要です。
そこで今回は、柿を食べると下痢になるメカニズムや、なるのを防ぐ方法について解説します。柿を食べて下痢になってしまったときの対処法も合わせて紹介するので、これから安心して柿を食べたい人はぜひ参考にしてくださいね◎
柿を食べると下痢になるのはなぜ?
まずは、柿を食べると下痢になる原因とメカニズムについて見ていきましょう。柿に含まれる、下痢を引き起こす要因となる成分は主にペクチンとソルビトールです。
また、柿に含まれるミネラル「カリウム」には利尿作用があり、体内の水分を尿として排出することで体熱を放出する、つまり「冷え」につながりお腹を壊しやすくなるともいわれています。ここでは、下痢の主要因となるペクチンとソルビトールについて詳しく解説します。
ペクチンが原因で下痢になる可能性がある
ペクチンとは、主に果物に含まれる食物繊維の一種です。整腸作用など私たちの健康に欠かせない食物繊維には、水に溶けない不溶性食物繊維と水に溶ける水溶性食物繊維があり、ペクチンは水溶性食物繊維に分類されます。
ペクチンをはじめとする水溶性食物繊維の効果は、糖質の吸収を遅らせることで血糖値の上昇を緩やかにしたり、脂質の吸収を抑えたり体外への排出を促したりする作用です。
また、体内で溶けてゲル状になった水溶性食物繊維が便を柔らかくしたり腸内の善玉菌の栄養分となり腸内環境の整備に役立ったりすることから、便秘や下痢の改善にも効果も期待できます。
このように良い効果が期待できるペクチンですが、摂りすぎることでお腹が緩くなり下痢を引き起こすことがあります。
ソルビトールが原因で下痢になる可能性がある
ソルビトールとは、柿などバラ科の果物に多く含まれる糖の一種で、甘みの素となる成分です。ソルビトールは果物に含まれているだけでなく、加工食品の甘味料やコンビニおにぎりの品質を保つためにも利用されています。
ソルビトールは消化されにくい性質を持つ糖で、カロリーが低くむし歯の原因にもなりにくいというメリットがありますが、摂りすぎると下痢を引き起こします。
柿を食べて下痢になるのを防ぐには?
ここからは、柿を食べて下痢になるのを防ぐ方法について詳しく見ていきましょう!柿を食べて下痢になる主な原因は、ペクチンとソルビトールという成分です。しかしこの2つは、食べても問題のない成分であるどころか、健康に良い影響をもたらしてくれる成分なのです◎
食べ過ぎに注意する
柿に含まれるペクチンとソルビトールは、適量であれば体に害はなく、むしろ健康に良い作用が期待できますが、摂り過ぎると副作用として下痢を引き起こします。つまり、柿を食べ過ぎないようにすることが、下痢を起こさないポイントになります。大きさや種類にもよりますが、柿を食べるときは大人なら1日1~2個程度まで、2歳以下の小さな子どもなら2分の1個までを目安にすると良いでしょう。
空腹時を避ける
食材から摂取できる成分は、空腹時ほど吸収されやすくなります。下痢の原因となるペクチンやソルビトールも例外ではなく、空腹時に柿を食べると下痢を引き起こしやすくなる可能性も否定できません。そのため、柿を食べるときは空腹時を避け、食後のデザートとして食べるのがおすすめです◎
昨年の柿ランキング
※2023年9月~11月の売上データ柿を食べて下痢になったときの対処法は?
下痢は症状が重かったり、長引いたりすると危険ですが、軽度であれば水分をしっかりと摂り、安静にしていれば次第に収まります。柿を食べて下痢になってしまったときも、まずは様子を見て体をゆっくりと休め、必要に応じて整腸剤を服用するなどしてみましょう。もし症状がなかなか治らなかったり、腹痛を伴う酷い症状が見られたりする場合は、早めに病院で診察を受けてくださいね。
まとめ
今回は、柿を食べると下痢になる原因や対処法について紹介しました。
柿を食べると下痢になってしまうのは、柿に含まれるペクチンとソルビトールという成分が原因として考えられます。これらの成分は、適量であれば健康に良い作用が期待できますが、摂り過ぎると下痢を引き起こす可能性があります。
そのため、柿を食べるときは1日の適量を守り、食べ過ぎないよう注意しましょう。また、空腹時を避けることでペクチンやソルビトールの吸収を抑え、下痢を引き起こしにくくなるでしょう。
柿は本来、栄養豊富で健康に良い果物です。お腹を壊しやすい人は、食べる量やタイミングを工夫して、旬の柿を美味しく安全に楽しんでくださいね◎