柿は秋の味覚として人気の果物ですが、時にはあまり甘さを感じられない「ハズレ」を引いてしまうこともありますよね。 柿には大きく分けて甘柿と渋柿、そして不完全甘柿の3種類があり、それぞれに特徴や見分け方が異なります。
この記事では、柿の種類や特徴について詳しく解説し、美味しい柿を見分けるためのポイントを紹介します。好みや用途に合わせて、最適な柿をゲットしましょう◎
美味しい柿を見分けるポイント
早速、美味しい柿を見分けるポイントを紹介します。以下のポイントをおさえておけば、誰でも甘くて美味しい柿を選び取ることができますよ。店頭で柿を選ぶ際は、ぜひ参考にしてくださいね!
全体的にオレンジ色に染まっている
美味しい柿の特徴1つ目は、全体的にオレンジ色に染まっていることです。柿は完熟すると、果皮がムラなくきれいなオレンジ色に染まります。黄緑色の部分が残っていたらまだ熟しきっていません。完熟した柿を選びたいなら、色ムラがなくきれいなオレンジ色の柿を選びましょう。
ただし、「太秋」「西条」などの品種は、熟してもオレンジ色にはなりません。これらの品種は、全体的に着色していれば完熟している可能性が高いそうです。
大きくてずっしりと重みがある
美味しい柿の特徴2つ目は、大きくてずっしりと重みがあることです。大玉の柿は、小玉に比べて木に着果している数も少なく、その分栄養をたっぷりと蓄えて育っています。
また、同じ品種でもずっしりと重みがあるものの方が、身の詰まった果肉である可能性が高いでしょう。同じ大きさどうしの柿で迷うときは、手に持ってみてより重いと感じる方を選びましょう。
果実とヘタの間に隙間がない
美味しい柿の特徴3つ目は、果実とヘタの間に隙間がないことです。順調に成長した柿は、果実とヘタがぴったりくっついています。しかし、成長の途中でバランスが崩れてしまうと、果実とヘタの間に隙間が開いてしまうそうです。
隙間が開いている柿は味や品質にバラつきがあるといわれています。美味しい柿を選ぶ際は、色や大きさと合わせて、果実とヘタの間の隙間にも注目しましょう。
柿の種類と特徴
柿にはたくさんの種類がありますが、大まかに「甘柿」「渋柿」「不完全甘柿」の3種類に分けられます。それぞれに違った特徴があり、用途によって使い分けられています。
ここでは、この3種類の柿の特徴について紹介するので、自分が欲しい柿はどれなのかチェックしてみてください◎
甘柿の特徴
甘柿とは、加工や処理をしなくても渋みが無く、そのままで食べても甘く美味しい柿のことです。代表的な甘柿の品種は、「富有柿」「次郎柿」などです。
柿には「タンニン」という渋みの成分が含まれています。タンニンには水に溶ける「可溶性タンニン」と、水に溶けない「不溶性タンニン」があり、可溶性タンニンが含まれる柿は渋みを、不溶性タンニンが含まれる柿は甘みを感じます。
甘柿は、熟す過程で可溶性タンニンが不溶性タンニンに変化した柿です。渋みがなく甘いので、そのまま美味しく食べられるでしょう。
渋柿の特徴
渋柿とは果肉に渋みがあり、そのまま食べるのが難しい柿のことです。代表的な品種は「愛宕柿」「西条柿」などです。甘柿と違い、渋柿は成熟しても「可溶性タンニン」が「不溶性タンニン」に変わることはありません。
そのため、口に含んだ時に可溶性タンニンが流れ出てしまい、渋みを感じてしまうのです。食べるときは渋抜きをしたり、干し柿に加工して食べられています。
不完全甘柿の特徴
不完全甘柿とは、種の有無や種の量によって甘さが変化する柿のことです。代表的な品種は「刀根早生」「平核無」などです。種が多ければ甘くなり、少なければ渋みが残ります。甘柿になるか渋柿になるかは、生育状況によって変わるそうです。
完全甘柿に比べるとリーズナブルな価格で販売されていることが多く、種入りではあるものの十分な甘さがあるため、家庭用なら不完全甘柿でも美味しく食べられるでしょう。
昨年の柿ランキング
※2023年9月~11月の売上データ甘柿と渋柿の見分け方
甘柿と渋柿を見分ける方法は、主に2つあります。
まず1つ目は、形状で見分ける方法です。甘柿は厚みがあり、全体的に丸みを帯びた形をしています。一方渋柿は、細長く鐘のような見た目のものが多いようです。また、甘柿の方がずっしりとした重みがあります。
2つ目は、断面で見分ける方法です。柿をカットしたときに、断面に黒い斑点があれば甘柿の可能性が高いといえるでしょう。この斑点は、不溶性タンニンが酸化したことで発生します。斑点があるということは果肉にタンニンが溶けだしていないので、甘柿である可能性が高いそうです。
甘柿か渋柿かを見分けるには、形状や断面に注目しましょう。万が一、購入した柿が渋くて美味しくない場合は、こちらの記事で紹介している柿の渋さをなくす方法をお試しください◎
まとめ
柿にはたくさんの品種がありますが、大まかに「甘柿」「渋柿」「不完全甘柿」の3つに分類されます。それぞれ違った特徴があり、用途も様々ですが、一般的に生食されるのは「甘柿」や「不完全甘柿」です。
店頭で美味しい柿を見分けるポイントには、以下のようなものがあります。
- 全体的にオレンジ色に染まっている
- 大きくてずっしりと重みがある
- 果実とヘタの間に隙間がない
このポイントをおさえておけば、お店で購入する際に迷わず美味しい柿を選ぶことができるでしょう◎美味しい柿の見分け方をマスターして、旬の味覚を思う存分楽しみましょう!